あきら(自分)あきら(自分)

痩せて筋肉をつけたいと思うと、炭水化物を取らず、たんぱく質を摂取しようとしがちです。
でも筋トレをする上では炭水化物も重要なんです。今回は筋肉を増やして痩せるためには、炭水化物も食べないといけないという嬉しい話です。

筋肉を増やすには炭水化物も不可欠!

筋トレをする前にプロテインなどで良質のたんぱく質を摂取するといいとよく言われますよね。そして、人によっては同時に炭水化物を制限したりします。

しかし、炭水化物はエネルギーを作るのにとても重要で、筋肉を増やすためには欠かせないのです。

運動・筋肉の合成にはエネルギーが必要

筋肉を動かすエネルギーはグリコーゲンといって、筋肉や細胞に蓄積されています。

グリコーゲンとはブドウ糖が繋がったものです。

グリコーゲンはその8割が筋肉にあるため、トレーニングをする前に補給するのが好ましいのです。特に炭水化物に含まれる糖質はエネルギーに変換されるのが早いと言われています。

炭水化物は胃や腸で分解されて、血液中から体内へ運ばれるのですが、ここまで2〜3時間ほどです。

こうして糖を筋肉へ渡しておかないと、エネルギーが不足したときに、たんぱく質を分解して糖を作ることになります。せっかく筋肉を作ろうとして摂取したたんぱく質もエネルギーに消えてしまうことがあるのです。これでは、せっかくのトレーニングが無駄になってしまいますね。

また、トレーニング後にたんぱく質から筋肉を作るためにも、エネルギーとしてブドウ糖が必要になります。

何を食べればトレーニングに良いのか

まず、筋肉を作るにはたんぱく質が必要となります。たんぱく質はアミノ酸に分解された後に小腸から吸収されます。

その後に筋肉や皮膚、髪の毛など必要に応じて様々なものに再合成されます。トレーニング後には筋肉を合成する必要があるので、筋肉の増強に使われやすくなります。

たんぱく質を多く含む食べ物は、鶏肉、牛肉、豚肉、卵、魚、乳製品といったものになりますが、筋肉増強のためであれば、肉類は脂肪分が少ないもので高タンパクなものが良いでしょう。

例えば、牛ならヒレ肉、鶏肉なら胸肉、豚肉なら豚しゃぶサラダのようなものが良いでしょう。乳製品なら無脂肪のヨーグルトがオススメです。

炭水化物は何を食べれば良いか

何をするにも炭水化物がエネルギーとして必要な訳ですが、白米をたくさん食べるというのはやりすぎです。

できれば、ヒエ、アワ、きびなどの雑穀類が好ましいです。これらはミネラルや必須アミノ酸も含んでいるので、必要は栄養素もしっかり補給できます。

その他、さつまいも、じゃがいもも良いとされます。

カルシウムやビタミンCも重要

筋肉が増加し筋肥大が起こると、筋肉の構造が変わり肉離れを起こしやすくなります。

これを予防するためには筋肉の繊維どうしが離れないように、筋肉の粘度を高めることや、靭帯や腱をしっかりと作ってあげないといけません。

そのためには、ビタミンCが必要となります。靭帯や腱を作るコラーゲンの生成を促してくれるたり、保水力を高めてくれます。

また、筋肉を作るためにたんぱく質の摂取量を増やすと、余分に摂取したたんぱく質が体外に排出される際にカルシウムも一緒に排出される場合があります。この時にカルシウムが不足していると、骨に蓄えられているカルシウムが放出されてしまうのです。

極端にいうと、ビタミンCやカルシウムが不足していると、鍛えても肉離れを起こすし、骨を弱くしてしまうことがあるのです。

運動が糖尿病にも良い?その理由とは

ブドウ糖がエネルギーになることがわかったと思いますが、運動自体が血糖値を下げるという研究があります。

人間の体重は7割が筋肉でできています。そのうち骨格筋(いわゆる体についている筋肉)は体重の4割を占めています。

この4割を占める筋肉は体に入ってきた糖の7割を消費しています。つまり筋肉を動かしたり、運動したりするのに多くの糖を消費しているのです。

筋肉や運動のエネルギーとして糖を使用するためには、血液中の「血糖」を体の細胞へ送り届けなければならないのですが、その役割を担うのがインスリンというホルモンです。

このインスリンが十分に働かず、血糖値が高い状態になってしまうのが糖尿病です。

運動することでも血糖値が下がる

筋肉を動かしたりするエネルギーはATP(アデノシン三リン酸)です(これを作るのに糖質が必要となります)。

ATPはリン酸が3つ結合していて、リン酸の結合部分にエネルギーが蓄えられています。そして、リンを放出することによってエネルギーを生み出すのです。

リン酸の数によって、ATPは以下のように変化します。

  • ATPからリン酸が一つ放出されたもの → ADP(アデノシン二リン酸)
  • ATPからリン酸が二つ放出されたもの → AMP(アデノシン一リン酸)

つまり、エネルギーが消費され続けていくとAMPが多い状態になります。

AMPが多くなると、AMPキナーゼという物質がそれを認識します。そうすると、今度は血糖を細胞内へ誘導する働きが促されます。

血糖を細胞内へ送り込む働きはインスリンのみと考えられていたのですが、エネルギーを使うことで血糖値を下げるということがわかってきたのです。

マイオカインも筋肉への糖の取り込みと関係している

マイオカインとは筋肉から分泌されるホルモンを総称した言い方で、50種類以上のものがあると言います。

マイオカインは筋肉を作ったり、骨を作ったり、脂肪を減らしたりする作用があると言われていますが、この中のインターロイキン6という物質が糖を筋肉を送る量を増加させるという研究があるのです。

研究は現在進行形ですが、筋肉を動かすことが体に対して様々な影響を及ぼすということなのです。

まとめ

トレーニングには炭水化物(糖質)が欠かせないことがわかったと思います。また、運動することで血液中のブドウ糖を低下させて体内へ運ぶ働きがあるという研究が進んでいます。

必要以上に炭水化物を食べるのはあまりよくないのですが、適切に炭水化物を摂取することが返って筋肉を増やすことになるので、太りにくい体を作ってくれるということです。

炭水化物の摂取がやせるために必要というのは嬉しいですね。